今日は人通りが多いな。

 

きっと、すぐ隣の居酒屋が一杯100円セールを行っているからだろう。

 

「おい、スパイディー じゃねえか!」

 

突然声をかけられた。

 

よくみると、中学生の頃仲の良かった友達だった。

 

ぎりぎり名前も思い出せる。

 

「お、おぉ、たかしだよな。久しぶり」

 

「何してんだよ、こんなところで」

 

たかしはあの居酒屋から出てきた帰りだろう。

 

かなり酔っているようだ。

 

「おれ、毎日ここで演奏してんだよ」

 

「演奏?なんの?」

 

「ちょうどいい。聴いていってくれ」

 

横に置いてあったギターを手に取り、いつものように、ギターを演奏しながら歌を歌った。

 

「いやー、上手いよ!ほんと!」

 

「そうか!ありがとう!」

 

「でもさ、大人になれよ」

 

久しぶりに会った友達によくそんなことが言えるよな、と思う。

 

「俺、自分のこと大人だと思っているけど」

 

「いや、そういう意味じゃなくてさ、ちゃんとしたら?ってこと」

 

ここまでデリカシーのないやつも久々だ。

 

さすがにムカついてきた。

 

「お前には関係ないだろ。もう帰ってくれ」

 

「そうだな。帰るとするか」

 

俺を存分にバカにして、気分が良くなったのだろう。

 

ニヤニヤしながら帰っていく様子に、後ろから蹴りを入れたくなる。

 

そんな想いまで込めて、俺は演奏を続けた。

 

すると、また1人、俺の演奏を熱心に聴いてくれる人が現れた。

 

今回は知らない人だ。

 

俺が最後まで曲を演奏し終わると、「いい歌ですね」と言ってくれた。

 

たったそれだけですごく気分が良い。

 

路上ライブをする理由なんてこれだけで充分だ。

 

「あの、私の芸能事務所と契約しませんか?」

 

「芸能事務所と契約…ですか?」

 

とても急な話に頭が追いつかない。

 

もちろん、ずっとこの日を待っていたが、本当に来るなんて考えてもいなかった。

 

「はい。ウィエファ・エンターテインという会社です」

 

「は、はぁ」

 

会社名を聞いても全然ピンとこない。

 

「よく分かっていないようですね。仕方ありません。本社は中国にあって、今は韓国にも進出していますが、日本にはありませんから」

 

「やっぱり、よくわからないのですが…」

 

ただでさえ、急なスカウトに頭が追いついていないのに、さらに中国、韓国と言われても分かるはずがない。

 

「では、まずは、うちの事務所から出した曲を聴いてみてください」

 

そう言い、タブレットを取り出した。

 

YouTubeを開き「everglow bon bon chocolat”」と入力している。

 

動画を再生すると、衝撃が走った。

 

まず、その美貌だ。

 

おそらく、アジアでも最上位クラスの美貌だろう。

 

そして、つぎにダンスのクオリティーがかなり高い。

 

俺はギターで演奏するタイプだから、詳しいことはわからないが、少なくとも日本のアーティストで、このレベルはいないはずだ。

 

普通ここまでの美女だと、努力は怠るものだ。

 

日本ではそうなのだ。

 

しかし、このグループはそうではない…

 

素晴らしい!

 

「日本の芸能事務所とは遥かにレベルが違うようですね。ぜひ、僕をその会社と契約させてください!」


spidey@0622

こんにちは! K-POP大好き人間です! 勝手に専門家を名乗ってます(笑) 生年月日:1997年3月21日 性別:男 好きなアイドル:IU、CNBLUE 好きな食べ物:マクドナルド

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