中学生はヤンキーが人気がある。

 

高校生はスポーツができる奴が人気がある。

 

大学生は社交的でフットワークの軽い奴が人気がある。

 

私は、その都度、そういう男を手に入れてきた。

 

そして、社会に出ると人気なのは、仕事ができる人だ。

 

結局そういう人は、イケメンで背が高くて、笑顔が素敵である。

 

この会社でいうと、スパイディー先輩。

 

彼は、いつでも軽やかに仕事をこなし、部下に慕われ、上司にも好かれている。

 

残業をすることはないし、趣味は料理ときた。

 

当然、女性社員にも大人気で、女性社員がスパイディー先輩にコーヒーやお茶を注いであげているのを何度も見たし、飲み会に行くと、スパイディー先輩の周りはいつも女性社員だらけだった。

 

しかも、そのことに誰もツッコまないのがとてもリアルなのだ。

 

ふつう上司から「うわー、お前の周り、女性社員ばっかりだな。この人気者めー」とか、女性社員が「もう、スパイディー先輩は私のものなんですからね!(笑)」みたいに、冗談っぽく言うものだと思う。

 

でも、スパイディー先輩の周りでは、一切そんなことは言わないのだ。

 

つまり、女性社員はみんなガチでスパイディー先輩を狙っているし、ガチすぎて、上司もそのことにツッコめないのだった。

 

そんなガチで大人気のスパイディー先輩なのだが、しっかり、私もガチで好きだ。

 

私の負けず嫌いな性格と、勉強熱心な性格は、男を落とすのに向いていて、今まで失敗したことはない。

 

スパイディー先輩も必ず落とす。

 

いまはスパイディー先輩をどう落とすか、分析中の段階だった。

 

まず、分かったことは、スパイディー先輩は、今のところ誰も好きになってはいないということだ。

 

スパイディー先輩の周りにはガチな人がたくさんいるわけだが、未だにプライベートで会ったとか、2人でデートに行ったというような話は聞いていない。

 

妻子もいないようで、ある日の飲み会で、「スパイディー先輩はどんな人と結婚したいんですか?」という女性社員の結構攻めた質問に、「うーん、家族を大切にしてくれる人かな」と答えていた。

 

あの質問に答える時点で、妻子はいないのだろう。

 

この回答にまた惚れ直したということは、今は置いておこう。

 

好きな人がいなくて、家族を大切にしてくれる人が好きだということは、この会社にいる女性社員のほとんどに可能性があるということだ。

 

ここまでだけなら、私以外にも知っている人が、少しくらいはいるだろうが、私は1つだけ、かなり有益なスパイディー先輩の秘密をつかんでいる。

 

それはある日の飲み会でのこと。

 

スパイディー先輩の目線がしきりに隣のお客さんの方に行っていることに気付いた。

 

スパイディー先輩はバレないように、かなり気を使っているようだったが、私の目はごまかせない。

 

そして、そのお客さんというのが、セクシー系だったのだ!

 

なるほど。

 

これは確かに、うちの女性社員では落とせないわけだ。

 

うちの会社では、“女性社員のスーツは必ずズボンを着用するように”というルールが存在する。

 

何を考えているか分からないあの社長がつくったルールだから、特に気にすることもなく従っていたが、まさか、こんなところで、足を引っ張っていたとは…

 

とはいえ、これは私が一人勝ちするチャンスだ。

 

まだ入社して2年目と、若い方だし、実は外見に自信がある。

 

美人ランキングがあれば、この会社の5本の指には入っているはずだ。

 

そして足も、そこそこセクシーな方だ。

 

私は、それらの事実をもとに、完璧な計画を立てた…

 

   *

 

「スパイディー先輩!今日は何時までいけますか?」

 

いち早くスパイディー先輩の横を陣取った女性社員が聞いた。

 

「うーん、終電までかな」

 

そう答えるスパイディー先輩の心は、少しも揺らいでないみたいだ。

 

あいかわらず、スパイディー先輩の周りには多くの“しっかりズボンをはいた何の色気もない”女性社員が集まっていた。

 

よし。

 

今日の飲み会で、計画を実行に移す。

 

「すみません、ちょっと家に忘れ物をしたので、とりに帰りますね!」

 

「おい、グウェン。家まで取りに帰るのか?」

 

ハゲて人気のない部長が聞いてきた。

 

「はい、ここからだとそんなに遠くはないので20分ほどで戻ってきます!飲み会は先に始めといてください!」

 

「そうか、分かった」

 

一瞬、ちらっとスパイディー先輩を見たら、私の行動など気にも留めていないようだった。

 

そうやって余裕ぶっているのも今だけよ、と思いながら急いで家に帰った。

 

   *

 

「すみません!遅れました!」

 

みんな驚いている。

 

たまたま座敷タイプのお店だったから、家に帰って履き替えてきたミニスカートと私の足がみんなの目線の高さになっている。

 

色気のない女性社員は私の変化にあまり興味を示していないようだったが、剥げた部長とスパイディー先輩だけは違った。

 

スパイディー先輩は目を輝かせ、息をのんでいる。

 

足には黒くて網目の大きいストッキングをはいた。

 

スパイディー先輩はこのセクシー爆弾に、大ダメージをくらったようだ。

 

「ねえ、ねえってば!」

早めに横を陣取った女性社員がスパイディー先輩に話しかけているが、スパイディー先輩は、私に見惚れて、そんな声聞けていない。

 

よし、最後の一押しだ。

 

私がスパイディー先輩の斜め横に座ると、店内の曲が変わった。

 

流れたのはRed Velvetの“Bad boy

 

これももちろん私が仕込んだものだ。

 

この曲がわたしの色気をさらに際立たせる。

 

―とりつかれたように私についてきて

 みんなが歓呼する あなたもすぐに ooh ooh

違うふりをしても ooh ooh

一度賭けてみる?

 

 簡単に落ちないで

 

 つまらないじゃない そこで ooh ooh

 

駆け引きしてみよう ooh ooh

 

始めるわよ bad boy down -

 

スパイディー先輩はもうヘロヘロ状態だった。

 

ヘロヘロになりながら、私に声をかけた。

 

「あの…グウェンさん、2人でここを抜け出しませんか?」

 

 

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spidey@0622

こんにちは! K-POPに人生を捧げている男、スパイディーです。 K-POPが好きすぎて大学時代に1年間の留学経験、韓国語能力試験高級を取得!現在は就職せずに、韓国でワーキングホリデー!生粋の韓国大好き人間です! 生年月日:1997年3月21日 性別:男 好きなアイドル:IU、CNBLUE 好きな食べ物:マクドナルド

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